06.17
ヘルメットの写真撮影のやり方
ライトの使い方と商品撮影の実際
スポーツ自転車用のヘルメットを撮影してみましょう。非常に複雑な形をしていて微妙な段差を表現します。
日本製のKABUTOというメーカーのizanagiという名のヘルメットです。
今回は周りから1灯で少しずつ動かしながら撮影して商品の見え方を見てみましょう。
そうすることによってどこに影ができて 反射はどれくらいなど大雑把に形の把握ができます。
まずは左横からライトを入れます。
ロゴの下にハイライトがきました。
その下の黒い部分も反射が入っています。
少し上に動かします。
ロゴに反射しました。
下の黒い部分の反射も強くなりライトが真っ直ぐ反射しているようです。
かなり造形的なヘルメットで曲線ではなくて角を使い構成しているので、明暗の差で面を表現できます
1灯だけで見てみると製品の形が非常によくわかります。
少し後ろに動かしました。黒い部分の反射はなくなりました。
徐々に後ろに動かしました。
今の一連の動きでどの面をどこから光をあてると面を出すことができるか把握しました。
実際に今度は多灯ライティングでライティングしてみましょう。
写真二つ前のライト位置と手前からの2灯から作っていきます。
ロゴの下の黒い部分とそれに繋がる部分の質感は良い感じです。
次は右から3灯目を入れます。
ヘルメットのヘッド部分のシルバーが明るくなりました。
その周りの角になっている部分も立体感が出てきました。
次は右斜め後ろからライトを入れてみましょう。
天頂部分の空気穴の周辺の造形が浮き出ました。
ここまでで5個のライトを使いました。
次は後ろの文字部分の表現です。
少しまっすぐ当てすぎたようで文字が反射して見えずらくなってしまいました。
少し軸をずらして それとは別にkabutoのブランド名の上の空気穴の黒くつ潰れている部分にもライトを当ててみましょう。
後部のAIRの文字も見えるようになり kabutoのロゴの上もハイライトが入ってメリハリがつきました。
切り抜いて色調整とコントラストの調整をして完成です。
いかがでしょうか。結局 7灯のライトを様々なところからあてて面の表現をしました。
そうすることによって部分部分の反射や明るさのコントロールを容易にします。
真横と正面も撮影しました。
使用機材はPHASEONE IQ380 Makro-Planar T* 4/120
撮影していて気がついたのですがよく見ると反射の加減によってコートしてある下に文様(麻の葉のデザインらしいです)がうっすら見えました。
次回はこれを見えるように撮影します。
柳井一隆
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