2022
06.26
ボトルの撮影

ウイスキーのビンの撮影の仕方

商品撮影講座, 商品 製品の撮影

本日は切り抜き対応のビン物の撮影方法を簡単にレクチャーしましょう。

撮影作業内容

撮影するのはMHDのGLENKINCIEです。

1.背景から光を入れるために乳白の透過できる背景を用意します。瓶内でウイスキーの琥珀色にグラデーションが出るようにライティングします。

2.ウイスキーのボトル内の色の再現 これも背景からの光を工夫して色を出します。

3.裏写りするボトルの文字の消し方 文字が裏に書いてあれば必ず裏写りします。これを画像処理ではなく消します。

4.ラベルの曲がりの修正 どうしても曲がってついているものが多いので画像修正で対応いたします。

透過光の撮影

透明のビンを後ろから光を入れないと上の写真のように透明感のない写真になってしまいます。
まずは後ろからトレペ越しに光を入れてみましょう。

瓶裏のロゴ消去

ウイスキーの琥珀色は表現出来ましたが、背後の文字が見事に写ってしまっています。
丸いビンにウイスキーが入っていますので、レンズ効果で必要以上に大きく写ってしまっています。
これをすべてひとつずつ画像処理で消去することも出来なくはないですが、仕上がりが平面になってしまう恐れがあるのとととても手間がかかってしまいます。

困りました でも気を取り直して横に何も書いていないので試しにビンをまわしてみましょう。

あら不思議!

文字がなくなりました!
真後ろの物は大きく写りますが横に回したことにより側面になった文字は屈折して小さくなるのです。
この瓶の場合後ろの酒類表示の範囲がそれほど回り込んでなかったので良かったです。
中心付近にある縦に入っているビンの継ぎ目は消去します。
こちらの画像を元にして ラベル 正面のロゴ ボトルの口を合成していきます。

画像処理

まずはラベルから。

ラベルだけ撮影した画像から切り抜いて持ってきます。ライトはラベルのみきれいに出るライティングで撮影してあります。

次は中心にあるウイスキーロゴです。
色はゴールド 琥珀色のウイスキーが透過光で表現されてその上にのる形になりますので 色味の調整が非常に難しいです。薄くゴールドを表現すると背景となじんでしまうし 濃くするとスミッぽくなってしまい全体のバランスを壊してしまいます。

次はトップの部分です。
ここには12年の赤いシールがついていました。
それが背面の文字を消すためにビンを横に向けてしまいましたから両サイドにまわり黒いシルエットを作ってしまっています。
これは画像処理で消すしかありません。
消去したら トップの部分だけのライトで撮影したものを移植します。

いかがでしょうか。
良い感じに出来ました。
あとは切り抜いて全体の細かな色調整すれば完成です。

まとめ


透明なものの撮影の時に直面する課題です。背景に文字が入っていてそれが透けて写ってしまう。
今回のボトルは本体を回したらうまく隠れてくれました。
そうでないものもありますが工夫次第で画像処理を少なくする方法はあります。
瓶の撮影の仕方もいろいろあります。今回は反射(ハイライト)は入れませんでした。
ご質問などがありましたらお気軽にお問い合わせください。
撮影のご依頼もどうぞお待ちしています。

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