2022
10.13

展示会用大型パネルに使う写真の撮影

実績 経歴, 商品 製品の撮影, 未分類

画像解像度のおはなし。


大型パネルで使用する写真の画素数または解像度が足りなくてご相談を受けることがあります。

今回はちょっと専門的なお話になりますがWebサイトや印刷物の大きさと画素数と解像度の関係についてお話し致しましょう。

1.画素数という言葉

2.解像度ってなに?

3.カメラのセンサーの大きさ

4.画像センサーの本当の話

画素数

画素数と言いますとご存知のように単純にカメラの性能について言っている場合が多いです。
デジカメを初期段階から使っている私たちは最初に導入したデジカメは600万画素でした。

それから約20年 性能が上がることは画素数が増えることでもありました。
(実際には画素が増えても画質が良くなるとは限りませんが。後ほどご説明いたします。)

現在は通常使っている35mmデジカメの画素数は2200万画素(約60M)です。(ここまで性能が上がれば普通に使う分には十分です。)

ちょっとここから専門的な話になっていきますが。
この2200万画素とは何かというと 光を受けるセンサーがドットの点々になっており 縦×横 で2200万個ありますよ ということです。

別の言い方をすると2200万個の点々で光を受け止めてそれを電気信号に変えて写真にしているということです。

この画素の単位をピクセル(pix)とも言います。

2200万画素のデーターは タテ5760pix  ヨコ3840pix となります。

掛け算すると22,118,400画素

今度は印刷するときの解像度のお話です

解像度とはモニターで画像を見たり印刷などする場合に必要な数値でdpi(dot per inch)やppi(pix per inch)という単位で表現されます。
1インチあたりいくつのドット ピクセルがあるかという画像の密度を表す単位です。(dpiもppiもほぼ一緒)
簡単に言いますと同じ大きさの四角の中の画像密度が濃ければそれだけ画像が鮮明に見えますし薄ければぼやけてしまうということです。
例えば風船に絵を描いて膨らましてみましょう。
描いた絵はどんどん広がっていき薄くなりますでしょう。
同じ画素数のデーターを徐々にA5 A4 A3と大きく印刷するとピクセルの密度が減って風船の絵と同じに薄く不鮮明になっていくのです。

下の表をご覧ください。

カメラ画素数タテヨコ ピクセル数フルカラー印刷の限界大きさセンサーの大きさ
iphon SE1200万画素3024×4032 A4サイズ
11.69×8.27インチ
3.6mm×4.8mm
対角6mm
キャノンフルサイズ2200万画素3840×5760A3サイズ16.54×11.69インチ24mm×36mm
対角43.3mm
業務用大型カメラ8000万画素7760×10328B0サイズ
57.32×40.55インチ
40.4mm×53.7mm
対角68mm

三種類のカメラでの画素数と正常に印刷できる大きさを表にしたものです。

フルカラー印刷は通常解像度は300dpi〜350dpiで行います。
1インチあたり300から350のドットがないと画像が鮮明でなくなるよということです。
例えば300よりずっと小さく150だと半分の量ですからぼやけてしまいますね。

そこから計算するとIphonではA4サイズ キャノンではA3サイズの印刷が可能です。

エッとみなさん結構びっくりするのですけどiphonでも理論的にはA4まで印刷できちゃうのです。

そして業務用の大型カメラでは A3より大きくなると印刷物を見るときに離れてみることになるので200dpiに落とすことができるのでB0まで可能です。

ここでもう一つ画質とセンサーのおなしです。

ここから先が私が本当にお伝えしたかったことです。

今回三種類のカメラの画素数の比較でしたがセンサーの大きさもそれぞれ違います。

この違いが画素数とともに画質の違いに出てきます。

もう一度表をご覧ください。右の欄にセンサーの大きさが書いてあります。

iphonSEは四角いセンサーの対角線が6mmしかありません。この小さなセンサーに1200万ものドットがあるのです。
それでも1200万画素は1200万画素です。

キャノンのカメラは2200万画素ですけど対角線が43.3mmありiphonに比べて7倍近い大きさのセンサーです。

iphonは16.56平方 ミリメートルの大きさの中に1200万個の点々が入っていて
キャノンカメラは1261.44平方ミリメートルの大きさの中に2200万個の点々が入っています。

点の大きさが全然違うのです。

当然画質にも影響します。

そうなんです私が言いたいのは画質ってもちろん画素数も大事なんですけどセンサーの大きさも大切なのです。

試しに同じところをそれぞれのカメラで撮影してみました。こうしてWebサイト用に縮小しまうと全く違いがわかりません(笑)実際にはpsd形式で見てみると違いは歴然です。

わかりやすいように 同じ画素(タテヨコ500pixです。)で切り出してみましょう。それぞれ元のデーターの大きさが違うので写っている範囲も違います。

クリックしてみてください

当たり前ですけど明らかにiPhoneSEは画質が落ちています。キャノンのフルサイズも妥当な描写ですが大型カメラの方が良い結果が出ています。

Webサイトに使う画像でしたら極端な話コンパクトデジカメでも使えます。

ただし大型のパネルやメインビジュアルなどは大きなセンサーのカメラを使用した方が良いでしょう。

時々展示会などの展示で明らかにデーターが足りないのかドットが出てしまている写真を使われていることをお見受けします。

ぜひ今回の私のブログのことを頭の片隅にでも入れておいていただいて今後のお仕事にお役立てください。

私たちのスタジオにはそれにご対応することが可能です。
もしお困りのことがございましたらお声かけください。

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